・不妊症とは?
避妊をすることなく性生活を継続的に行っているにもかかわらずに、1年間妊娠が成立しない状態を不妊症と言います。
その原因は男性・女性いずれかにある場合や両方にあるなど、原因を特定できることもある反面で、はっきりした原因が特定できないケースもあるのです。
不妊症の原因となる男性側の因子として考えられることには、喫煙・加齢・心理的ストレスといったものがあります。
また、それらの因子以外にも精索静脈瘤・クラインフェルター症候群などといった病気に関連する精子の質の低下もあるのです。
それから精子の質が低下する造精機能障害の可能性もありますし、精子の通り道がうまく通過していない精路通過障害や、射精がうまくできない性機能障害なども因子として挙げることができます。
一方女性側の因子としては、年齢的な要因やクラミジアをはじめとする性感染症が挙げられるのです。
また多嚢胞性卵巣症候群などのホルモンバランス異常、子宮筋腫・子宮内膜症・免疫の異常など様々な因子が原因になって女性不妊につながると言えます。
不妊症による治療効果については早い段階で実施することが大切ですし、年齢と共に妊娠率は低下するので、なかなか妊娠に至らない時には早い段階で治療を検討してみることも大事です。
・様々な不妊治療
不妊治療と一口に言っても様々な方法があって、タイミング療法というのは排卵の時期を予測して、医師の指導の下で性交を行う治療法になります。
ちなみに、一般的な排卵日を予測する方法としては基礎体温表をつけることですが、超音波で卵胞の状態を見ながら予測する方がより確実に排卵が分かるのです。
具体的には、月経が始まり10日程度経過したら通院を開始して、卵胞の状態のチェックを始めて、卵胞の成長過程や排卵したかを確認して排卵日に夫婦生活をするように医師から指導があります。
不妊の原因が分からなくてタイミング療法を継続しても受精しない時には、ステップアップとして人工授精へと進むことがあるのです。
この人工授精というのは、排卵日に精子を摂取して特殊なチューブにより子宮内に直接注入する方法のことを言います。
ちなみに男性側の要因や機能性性不妊の場合についても人工授精を受けることになります。
体外受精というのは、卵巣から卵子を摂取して体外で精子と受精させて、受精卵を作り培養したのち子宮に戻す治療方法のことです。
ただ妊娠の確率を上げるために排卵誘発剤などを使用するので、体への負担が人工授精よりも高くなります。
顕微授精は卵子や精子に顕微鏡を用いて人工的に手助けし受精させる方法で、男性不妊の画期的な治療法と言われているのです。