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不妊治療のひとつ体外受精とは?

・体外受精とは?
不妊治療と一口に言っても、タイミング療法・人工授精・体外受精・顕微授精など様々な治療法があります。
その中のひとつとの体外受精というのは、卵子を卵巣から摂取して体外で精子と受精させ受精卵を作ったのち、培養しそれを子宮に戻す治療方法のことです。
この体外受精は、1978年にイギリスのエドワーズ博士により人類で初めて成功した治療方法で、日本においては1983年に初めて体外受精による出産に成功しました。

ただ体外受精は妊娠の確率をアップするために、積極的に排卵誘発剤などを使用することから体への負担が人工授精と比較して高くなるのです。
また体外受精は保険適用外の治療になることから経済的負担がかなり大きくなりますし、体外受精を実施しても妊娠しなければ精神的にも辛くなる可能性があります。
このように体外受精は精神的にも肉体的にも負担がある共に、経済的な負担も大きくなる治療といえるので、治療を受ける前には夫婦でしっかりと話しあって判断をすることが必要です。

・体外受精を受けるケースとは?
体外受精を受けた方が良いと考えられるケースとしては、どのようなものがあるのかというと、そのひとつは卵管性不妊のケースです。
卵管に何らかの原因があることにより不妊になっている場合には、卵管を手術して自然妊娠を目指すのか、体外受精により妊娠を目指すのかになります。
ただ卵管自体の機能低下が見られる場合では、手術後に自然妊娠する確率が低いことから、医師からは体外受精を推められるケースが多いのです。
また子宮外妊娠などにより卵管を摘出していたとしても、体外受精や生活環境の改善により妊娠することは可能と考えられます。

精子の数が少ない欠精子症や精子の運動率の悪い精子無力症などが不妊の原因の時には、一般的に人工授精から治療を始めることになるのです。
ただ極端に数値が悪い時などには、人工授精の治療をすることなく最初から体外受精を推められる場合もあって、このように精子の状態が極端に悪い場合も体外受精を受けるケースのひとつと言えます。
それから、女性の体には精子を異物と判断して動かなくしてしまう抗体が存在している場合があって、それにより精子が卵管までたどり着くことができないため不妊になることもあるのです。
このように抗精子抗体が存在している場合も体外受精を推められることが多くあります。
夫婦共に不妊の原因が分からない場合には、機能不全とされてまずは人工授精で妊娠を目指すのですが、人工授精でも妊娠に至らない時には次のステップとして体外受精に進んでいくことになるのです。