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体外受精の治療の流れと費用

・体外受精の流れ
不妊治療のひとつの方法となる体外受精の流れは、排卵誘発・採卵&採精・卵子&精子の培養から受精・胚移植・受精卵の凍結保存です。
月経の周期において排卵される卵子は1個しかないので、妊娠率をアップするために排卵誘発剤を用いて複数の卵子を成熟させます。
具体的には、スプレキュアで自然排卵をコントロールしてhMGを注射して、さらに排卵の36時間前にはhCGを注射し成熟した排卵を作り出すのです。
採卵&採精では、経膣超音波のプローブを用いて卵胞液と一緒に卵子を吸引し採卵しますし、精子に関しては排卵日に通院して採精するか、事前に採取して特殊なケースに保存しておきます。
ちなみに採卵は、ほとんどの病院で麻酔をするため痛みを感じることはありませんし、1時間程度安静にした後帰宅することができるのです。

採取した卵子は培養液に入れて約5時間程度成熟を促すため培養しますし、精子は洗浄・濃縮などを実施して運動性の高い精子を見分けて、この卵子と精子を培養液に入れて受精させます。
その後受精卵の様子を確認しながら子宮内に特殊なチューブを挿入して胚移植をすることになるのです。
胚移植自体は痛みもなく約10分弱程度で終わりますが、移植後は1時間程度の安静が必要になります。
ちなみに良好な受精卵がたくさん採取された場合には、移植することなく冷凍保存しておくことも可能です。

・体外受精の費用は?
一般的な不妊治療にいくつかあって、タイミング法は検査結果を参考にして医師が排卵日を推測し、妊娠しやすい日について指導を受け性行為をするものです。
このタイミング法は不妊治療の一番はじめに実施されるもので、保険適用されるので1回数千円程度の費用で済みます。
元気な精子だけを排卵のタイミングに合わせて子宮に人工的に注入する方法が人工授精で、この治療は保険適用外で1回に約1〜2万円程度の費用がかかるのです。
妊娠率は体外受精より下がりますが、体に対する負担と経済的負担が軽いことから回数を重ねることもできます。
タイミング法や人工受精では妊娠できなくて、自力での受精が難しい場合には体外受精を検討することになるのです。

体外受精も人工受精同様に保険適用外で、1回に約20〜60万円程度の費用が必要になりますが、病院によっては成功報酬制度を適用しているところもあります。
ただ、国の特定不妊治療助成事業の公的補助を受けることができますし、それ以外にも自治体による助成制度もあるので、体外受精をする場合には利用を検討すると良いです。